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    【実施報告】in3 Open Dialogue 認知開発デモセッション「組織の変革実行力を高めるー組織の実装力の基本フレームー」を開催いたしました

    2026.03.02

    日時:2月4日(水)14:00〜17:00

    会場:Glocal Point Aoyama

    株式会社in3では、組織に根付いた“当たり前”の目線をアップデートする「認知開発ソリューション」のご紹介として、今回は「組織の変革実行力」をテーマに、CELEMI Cayenne™ を用いたオープンセッションを開催しました。

    当日は、様々な企業の企画・人事部門を中心に多様な皆さまにご参加いただき、プロジェクト型業務における落とし穴、スコープと価値の設計、ステークホルダーマネジメントにおけるレバレッジの見極めについて実践的に議論を深めました。

    参加者の皆さまからは「成果を測りにくい自社の変革テーマの課題について、対話とシミュレーションで解像度が高まった」「部門を超えた視点で、投資・優先順位・リスクの勘所を掴めた」との声が寄せられました。詳細は当日のエッセンスをご覧ください。

    *本テーマに関する社内向けワークショップや経営層ブリーフィングのご相談は、弊社担当者経由、あるいは問い合わせフォームよりご連絡ください。

    1. 今回のデモセッションの主旨

    本セッションは、プロジェクト型ワークの実行力を高め、導入して終わり(スコープ完了)ではなく価値化(ビジネスバリュー創出)まで設計・遂行できる組織へアップデートすることを目的としています。

    変革におけるボトルネックは多くの場合、組織の実行力となります。今回はその実行力を考える上でのプロジェクトワークのメンタルモデル*に フォーカスを当てます。

    *組織のメンタルモデル(当たり前の見方・捉え方)を更新するためのシミュレーション体験を軸に、認知すべきコンディション、および実行に向けた影響を一つのメンタルモデルとして捉えます。

    なぜ、組織における(プロジェクト型ワークを通じた)変革はうまくいかないのか?

    Stakeholders don’t resist change; they resist being changed.”

    「人々は変化に抵抗するのではない、変えられることに抵抗するのだ」

    2. 戦略 × 文化 × 実行力

    ① in3の「組織開発」

    • 個々人を変えるのではなく、組織全体として「どう動くか」を設計する。
    • 戦略の実行には「仕組み」と「文化」という両輪が不可欠。

    ② 組織の変革に不可欠な「変化と実践」

    次に、そもそも企業にとって変化とは何か?について補足しておきます。


    ・上段:外部環境と提供価値  本来、企業は外部環境の変化が起きた際に、価値提供(OUTCOME)を見直し、戦略と方針を更新・変化し続けてこそ成り立てることが大前提にあります。

    中段:戦略を支える組織行動(仕組みと文化)  戦略を実行し成果(OUTPUT)へとつなげるには、現場の組織行動を変えることが不可欠であり、制度や評価などの SYSTEM & PROCESS と、無意識の行動特性として形成される CULTURE の両立が必要です。

    下段:人材開発と組織開発の違い  DIVERSITY・SKILL・MOTIVATION などの人の特性は土台ですが、in3は「個々人を鍛える」より「組織全体として動けるようにする」ことに注力します。

    多くの場合、組織行動はKPIなどで管理されることが多いですが、管理だけでは組織行動は変わらず、そのボトルネックになりやすいのが、組織文化や既存の当たり前(メンタルモデル)です。また、変革を起こす際、人そのものを「変えよう」とするのは暴力になりがちで、狙うべきは戦略・組織・仕組みの側の刷新と、それに参画したい人たちのエンゲージメント(自ら事業や組織へより貢献したいと思う意欲)を高めることです。

    ③ プロジェクト型ワークで問われる組織の変革実行力

    変化に対しては「対応する」という言葉で表現されるように、「受け身」が自然の認知になることが多いのではないでしょうか?プロジェクトワークの基本認知は主体的に「変える」ことを認知するところから始まります。

    これは、変革の核心、「変わる」こと自体ではなく「変えられる」と感じることへの抵抗に働きかけていくことにも通じる点であり、行動変容を生む土壌としての認知(見方)とメンタルモデルのアップデートが不可欠であることの裏付けです。これは、個人のスキル付与だけでは定着しにくく、いかに組織としての当たり前が変わるように認知・メンタルモデルにメスを入れ、組織行動を更新していけるかが事業成果の最大化につながることを意味しています。

    特に昨今は、これまでは組織の管理が主体であったコーポレート、間接部門においても、「価値創造」のあり方の変化をドライブ、リードするための役割期待値が大きくなっており、組織の変化に対する認知開発や実行力を高めるための基本的な考え方をアップデート(アンラーニング)していかないと、様々な施策の実効性が高まらないのが実情です。

    これまで管理主体であった組織でよく見かける、過去の成功で形成された“良かった(はずの)癖”が、外部変化に際しては“悪い癖”に転じます。

    よくあるボトルネックの例

    • カレンダー駆動(一旦決めた年度方針を固定)でローリングが遅い
    • 合意過剰(波風を立てない)がゆえに意思決定が遅い
    • 導入完遂がゴール化し、価値化の伴走が欠落

    ④ 組織開発における「Intervention(介入)」のモデル

    人は「見たいように見る」。同じ出来事でもそれをどう認知し、意味づけるかで異なる行動が生まれますが、既存のメンタルモデルが情報の取捨選択と意味づけを司ることになります。認知開発は「新しいフレームで世界を見る練習」ともいえます。 今回のシミュレーションでは、抽象的な知識を学ぶだけではなく、具体的な意思決定の場で“どこに着目し、何を捨てるか”の判断の目線を作り替えます。

    シミュレーションを活用した認知開発のポイント

    • フレームの追加(視点の多様化)と、フレームの切替(状況対応力)を両立。
    • “正論固定”からの離脱。最適より“実行可能で価値最大”の選択へ。
    • 安全な実験場(シミュレーションやプロトタイプ)で“失敗して学ぶ”余地を作る。
    • 自他の認知差を可視化し、対話で意味を共創する。
    • 学習→試行→ふりかえり→規範化(標準)のループを短周期で回す。

    3. CELEMI Cayenne™ プロジェクト・シミュレーションでの実践

    今回ご紹介するCELEMI Cayenne™ プロジェクト・シミュレーションでは、企画・管理・支援機能(事業企画、コーポレート企画、人事、DX推進など)、およびR&Dなどのプロジェクト型業務に共通の「違和感」を、個人的な反省として扱うのではなく、「プロジェクトを通じた意思決定と、現場の認知・行動が、ビジネス上の価値にどのように左右するか」、その構造を捉え直します。

    プロジェクト・プロセスの各フェーズを追いながら意思決定を重ねることで、組織の変わり方と価値創出の連鎖が後から浮かび上がる体験を提供します。

    ① 昨今の変革(プロジェクト型ワーク)プロジェクトの傾向

    グローバルで見たトレンドとしては、IT領域ではアジャイル手法の浸透により成功率が改善している一方、社内制度・業務変革系のプロジェクトは頓挫や遅延が多く、特にアジア(日本)では合意形成や期待調整といった組織の「感情的成熟度」の低さが進捗の阻害要因になりやすいと言われています。

    評価指標も「on time、on budget、on target」から、目的への到達(on goal)や価値貢献(value satisfaction)へと重心が移っており、プロジェクトは「導入して完了」、の成果物を作るだけでなく、関係者の行動変容までを設計・実現する営みへと再定義されつつあります。

    ② スコープと価値の峻別(スコープ≠バリュー)の重要性

    CELEMI Cayenne™ プロジェクト・シミュレーションでは、プロジェクトのスコープは「プロジェクト業務の成果範囲」、ビジネスバリューは、それより幅広い概念であり、「ビジネス上で狙う効果」と定義して、別物として扱っています。参加者の任務は、潜在的ビジネスバリューをできるだけ多く引き出すことと定義づけ、効果の最大化を狙って探求します。

    *ありがちな混同:

    “導入がゴール”化すること。“施策の価値化”は導入後に本格化するため、設計段階から「活用・行動変容・定着など」を意識して明示する必要があります。

    あるある現象の例

    • 多様なステークホルダーの納得形成に時間を取られて進まない
    • いったん合意したのに、いつの間にか認識がバラバラ
    • 要望対応を続けるうちに完成像がぼやける
    • 上位の要望が変わり、優先順位が揺れる
    • 進めるうちに「そもそもの目的」を見失う

    ③ 変化のフェーズごとに“誰に・何を”効かせるか(レバレッジ設計)

    また、主要ステークホルダーとして、ステアリンググループ=トップマネージメント、プロジェクトチーム、組織(現場)の認知醸成と巻き込みを想定した際、以下のような点がレバレッジ設計として重要です。

    • フェーズごとにレバレッジ対象が変わること(序盤:トップマネージメント・チーム、後半:組織(現場)など)
    • 意思決定や行動の先送りは信頼・タイムラインに負の影響。初期の対話への投資は一時的にマイナスになっても回収されること
    • リソースは有限であり、全方位ではなく“選択と集中”が価値を最大化されること

    主要ステークホルダー:ステアリンググループ、プロジェクトチーム、組織(現場)

    評価指標:ビジネスバリュー(上記3者のパフォーマンス掛け算)、コスト、タイムライン

    レバレッジ設計のポイント

    • 準備段階(スコープ/期待値):ステアリンググループとプロジェクトチーム。成功基準、可変部/不変部、延期・追加投資の閾値を合意する。
    • 設計/実装前半段階:プロジェクトチーム。相互依存の調整、意思決定速度、可視化と対話の質を上げる。
    • 展開/定着段階:組織(現場)。業務ルール、トレーニング、支援ライン、評価・動機付けの連動で“使い続ける仕組み”化を進める。

    ④ 自組織のプロジェクトコンディションへの転換

    プロジェクトシミュレーションでの体験を踏まえ、メンタルモデルの転換への気づき・発見をもとに、自社の変革プロジェクトにどう応用し、実践していくべきか?を議論します。

    ・実際に自身が関わったプロジェクトのコンディションを以下のような観点から評価し、課題点・要素を洗い出す

    ・ 組織行動の前提となる認知への影響を意識し、どのように組織に働きかけていく必要があるか?実組織におけるリアルな反応を想像し、実践的に考える

    • ステアリンググループ(リーダーシップ、連携、現場感、戦略の焦点、ビジョンとの整合性など)
    • プロジェクトチーム(人材確保、対話、クリエイティビティ、状況変化の視点、チームワーク、エンゲージメントなど)
    • 組織(マインドセット、組織文化、組織の準備状況、作業負荷、個人のメリットなど)
    • 認知を変えることにより、課題→主体的なアクションへと転換していく

    *手法:アイデアプロセッサー(言い訳排除ボード)

    課題を可視化→Yes/No→実行/保留/破棄に即時仕分けし、シミュレーションでの学びを即アクションへとつなげる仕組み

    • 認識しているプロジェクトの課題点に対して、どのようなアクションを取り得るのか?
      (何かできることはないか?どうやって備えればよいのか?)

    4. 失敗“あるある”と組織の癖(参加者の実例を踏まえて)

    • 導入=ゴール化:制度/システム導入に集中し、活用・行動変容の設計が弱く、価値化が遅延。
    • 指標の“迷子化”:中間KPI未達を学習に活かさず、期末で帳尻合わせに奔走。新指標(ROIC等)が「負荷」と認識され反発。
    • IT×業務の断絶:要件の翻訳不足、現場不信、「使わないシステム」化(SAP等で顕在化)。
    • ステアリングの不安定:予定不一致、方針揺れ、曖昧な期待。合意形成・期待値調整のスキル不足。
    • 日本的ボトルネック:同調圧力、先送り(“人・時間がない”)、正論固定で適応が遅れる。

    セルフチェックの問い

    • スコープとバリューを意識的に分けているか?
    • フェーズ別に“どのステークホルダーへの効果を狙うか”を設計しているか?
    • 月次ローリング(仮説/優先度/資源配分の見直し)を逐次できているか?
    • 「言い訳排除」の仕組み(Yes/No仕分け→実行/保留/破棄)を運用しているか?

    5. シミュレーションCELEMI Cayenne™ 体験(きっかけ・満足度・感想・コメント)

    このデモに参加したきっかけ

    💬現場の変革プロジェクトを前進させたいため

    ・AP導入など大規模IT変革での現場巻き込み・期待値調整に苦戦しており、実践的な打ち手を得たい。

    ・企画・制度設計(人事/コンプラ/企画部門)の「導入=ゴール」から「価値化」までの運び方を学びたい。

    💬合意形成と巻き込みのスキルを高めたいため

    ・経営層の方針変更やステークホルダー間の断絶で停滞する状況を打開したい。

    ・組織横断の合意形成、対話設計、期待値調整の型を身につけたい。

    💬自社の“癖”を可視化し実行力を高めたいため

    ・先送り・同調圧力・KPIの目的化などの組織習慣を客観視し、改善の糸口を掴みたい。

    ・フェーズごとのレバレッジ(誰に・何を効かせるか)を設計する感覚を養いたい。

    ・他社の実践・失敗“あるある”から学び、自社プロジェクトの設計に活かしたい。

    満足度

    ・デモセッション全体満足度:高い(平均4.75/5相当)

    ・Cayenne™ 満足度:高い(4〜5/5)

    感想・コメント

    💬ステークホルダーに対する視野の狭さに気づいた。

    💬フェーズごとに関与者・論点が変わることを再認識した。

    💬参加者間の認識差を可視化・整合できた。

    💬 狙いに対する効果の入口を体験し、組織インパクトの可能性を実感。

    💬Cayenne™は、体系的に学べ、意思決定の波及を新しいフレームで可視化できる。

    6. 次回の案内

    本サマリーが、皆さまの現場での変革の実装と社内展開の一助になれば幸いです。必要に応じて、今回参加できなかった方向けに、別途、個別に内容共有の機会をもうけさせていただくことも可能ですので、ぜひお気軽にお声がけください。

    in3では今後も、皆様の組織開発を支援するイベントを企画しています。次回は春に今回と同じ会場にて、「第3回認知開発デモセッション」を開催予定です。 詳細が決まり次第、改めてご案内いたします。ぜひお気軽にご参加ください。



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